患者さんへの適切な看護ケアに欠かせない情報共有

すべての医療従事者にとって患者さんに関する情報共有は非常に大切です。なかでも看護師の業務において、情報共有こそすべてと言っても過言ではないないほどの重要性を持ち、看護ケアを行う上での基本にもなります。

なぜなら、患者さんの状況は刻々と変化しますし、その変化に応じて医師や先輩看護師から出た指示は確実に全員が共有しておく必要があるからです。看護師は24時間体制の仕事ですので、交替時の引き継ぎも大切です。そこで、情報共有に役立つホウ・レン・ソウのポイントをお伝えしましょう。

「ホウ」「レン」「ソウ」とは、それぞれ「報告」「連絡」「相談」のことですが、情報を正確に伝えることが大切です。それにはまず個人的な見解ではなく、客観的事実を伝えるようにしましょう。それに役立つのが5W1Hの手法です。

5W1Hは「When」「What」「Who」「Where」「Why」と「How」からなりますが、これに「How many」と「How much」の2Hをプラスした5W3Hを意識することで、ホウ・レン・ソウがより正確になります。「How many」と「How much」の2Hとは客観的なデータや数値ですから、それが5W1Hに加わることで、より事実にもとづいた正確性の高いホウ・レン・ソウになるのです。

また、看護チームにはベテランから新人まで、知識もスキルも経験も異なるさまざまなメンバーがいます。

自分にとっては些細なことでも、人によってはぜひ知っておかなければならないような重要な看護ケアのポイントである可能性もあるのです。したがって、「こんなことまで」と思うようなことでも、しっかり共有することを意識しましょう。

ホウ・レン・ソウをしっかりとマスターして、患者さんへの看護ケアを行ってください。